少し古いモデルになりますが、Samick社が元気だったころ入門者～中級者向けとしていたウッドコアカーボンリムのMizarです。カーボンリムとしては、比較的安価であったため結構人気がありました。カーボンリムというと、グラスリムより高性能というイメージがありますが、このリムでは入門者クラスで想定される空射ちにも耐えられる強度に重点を置いていたようです。ですから、カーボンファイバーも反発力の補強というより、ねじれ剛性の強化のために使われていたんだと思います。現行のさまざまなメーカーのウッドカーボンリムと比較すると、ずっしり感じるほどにリムの重量感があります。.

　リムの構成はオーソドックスな構造で、目を引くような特徴はありません。近年、Samick社は入門あるいはレンタル用クラスのリムしか作っていませんが、それらとは比較にならないほど丁寧に仕上げられ、塗装もしっかりしています。これは中古で入手したものですが、まだ新品時の輝きを保っているのがお分かりになると思います。

　上級者向けのリムチップの補強は、リム先端部の重量増加を嫌い、軽量なカーボン製補強材による構成が主流になっていますが、このリムではカーボンとグラスの積層構造をとっていて、質実剛健な補強となっています。