リカーブボウ  リカーブリム  Samick MASTERS

 

 すでに旧世代となったSamickのウッドコアカーボンリムのMASTERSです。2004アテネオリンピックの頃は世界的にもっとも成功したリムで、フォームコアのExtremeとともにSamickの名前を高めた元祖であるともいえます。今ではデザインも古めかしいものですが、リム自体は非常に薄く軽く仕上げられており、リムを持っただけで高性能を予感させてくれるものでした。

 

 最近の製品とリム形状の比較です。大きく変わっているわけではありませんが、リカーブ部分の始まりが早く、反り返りもゆるやかに深くなっています。

 

 フェイス側のデザインです。最近のリムデザインに比較すると配色も地味でおとなしいデザインになっています。マイナーチェンジ後のMASTERSでは、ベースの銀色が暗くなりロゴのプリントが派手めに変更されています。

 

 リムのバット部フェイドアウトの比較です。ハンドルとの接触部には黄色い素材が埋め込まれていますが、振動吸収素材と説明されていたように記憶しています。ただし、柔らかいものではなく、どれほどの効果があったのかはわかりません。フォームコアとウッドコアの違いはありますが、同じ40ポンド表記のリムでも厚さが非常に薄いことがわかると思います。

 

 リムチップ部の比較です。最近のリムはチップ頭部が小型化する傾向があるので、リムチップの大きさがふるさを感じさせます。MASTERSのリムチップバック側は三角に整形されており、空気抵抗の低減効果があると説明されていました。最近のリムチップ部の小型化でストリング溝の位置が変化しているという点にお気づきでしょうか。MASTERSはHoyt製リムに比較してリカーブの反り返りが大きかったことから、同じストリングハイトに設定するためには、若干長めのストリングが必要になりましたが、リムチップの小型化に合わせてストリング溝もチップ側に若干移動しているため、同様の配慮が必要になります。