Amazonでターゲット向けのコンパウンド用サイトを検索した場合、以前からこの製品がかなりの確率でヒットすることは、実際にやってみた方はご存知のことと思います。スコープが標準付属していて6000円台の価格であれば、当然、目につきます。サイズはエクステンション9インチ、サイトレール5インチと、コンパウンド用としては大柄で、むしろ一般的なリカーブ用のサイズになっています。実は、ご想像のとおり、リカーブ用のサイトピンを付属させた姉妹モデルもあるんですが、そちらのほうはAliExpressを含めなかなか販売されているのを見かけません。

　この製品は、スコープのネジサイズは互換性を無視した独自の規格であったり、エレベーションダイヤルが少し傾いて取り付けられていたり、突っ込みどころ満載なのですが、何よりこの価格で実際の使用に耐えるという点で、細かな欠点を帳消しにしてしまうところが面白いところです。

　スコープ倍率は4倍と最低限で、スコープロッドのネジピッチはコンパウンド用でもなく、リカーブ用でもなく、独自のサイズ、たぶんミリネジを使用していると思います。スコープの口径は小型の一般的なサイズなので、倍率を変えたい場合は似たようなサイズのスコープレンズを流用できるものと思います。スコープは中心にファイバーピンを立てるタイプです。スコープとサイトブロックは、アルミ製の円筒形のネジでワンタッチで脱着が可能になっています。

　エクステンションブロックも、よく見ると加工の粗い部分はあっても、結構しっかりとした造りで実用面で不安な点はありません。むしろ固定ダイヤルにコイルスプリングが組み込まれ、簡単に脱落しない工夫がされています。

　スコープロッドがむき出しで、長期の使用においてロッドの折損が心配され、しかもネジサイズがオリジナルであるため交換ができないという欠点もありますが、スコープの値段でサイト本体がおまけでついてきたと思えば、ありなのかなとも思います。