リカーブボウ  リカーブリム  Win&Win INNO POWER

 

 オールカーボン製ハンドルライザーのINNO CARBONと同時に発売されたINNO POWERリムです。

 リムを接続するバット部をこれまでの標準的なデザインから変更し、バック側にも補強を肉盛りしたような形状に変更したことが特徴です。TOWER EFFECTと称し、リムの振動が早く収まる効果があるとされていました。リムボルトとの接触部にはさらに肉盛りされているため、通常の形状のリムに比較してこの部分がかなり分厚い形状となっています。

 リムのバット部の形状です。

 フェイス側は通常のリムと同様の形状をしていますが、バック側も盛り上げた形状にしています。さらにリムボルトとの接触部も盛り上がっており、使用するハンドルライザーをINNO CARBONに特定して設計した感じでした。一般的なハンドルライザーでも使用できないことはありませんが、リムポケット容積の小さいハンドルでは調整範囲が限られたり、異常なまでにリムボルトを緩めなければ入らない等の不適合がありました。最近のHoyt製ハイドルライザーに標準装備されている可動式リムボルトであれば、この肉盛りされた部分に合わせてボルトの傘部が動くので問題なく取り付けできます。

 

 リムのフェイス側のデザインです。バック側のデザインがWin&Winのロゴだけだったのに対し、フェイス側はホワイト地に銀のマダラ網模様に加えて、モデル名とオレンジ色のTOWER EFFECTのシンボルマークが印刷されています。

 

 リムバット部のバック側です。カーボンシート模様が見えるクリア塗装となっていますが、リムボルト接触部にはさらに肉盛りがされています。スプリングブッシュの固定ネジ表面には、Win&Winのロゴがレーザー刻印されており、凝った作りになっています。

 

 リムチップの形状です。WINNEX等と同様に、カーボンシート模様が見える補強板で補強されています。WINNEXでは、多少角ばったデザインでしたが、INNO POWERでは角のとれた丸めの形状になっています。

 

 少しわかりづらいかもしれませんが、フォームコア部の断面に注目してください。それぞれの先端に2本ずつの縦線が見えますが、これがこのリムで最初に採用された、ケブラー繊維でフォームコアを補強する構造です。リムの幅はリムチップに向かって先細りになっていきますが、リムの側面を観察すると、リムの細くなる部分でこのケブラー繊維が露出してくる部分が判別できます。