リカーブボウ  リカーブリム  KINETIC BAM BOOM CARBON

 KINETICブランドの「BAM BOOM CARBON」です。名称のとおり、リムの芯になるコア材料としてウッドでもなく、フォームでもない、竹を使用したリムです。竹を弓の材料にすることは、日本人にとっては違和感がありませんが、竹はアジアが原産であったため、欧米人にとっては斬新に写るのかもしれません。KINETICでは、少し前からこのバンブーコアを使ったグラスリムを初心者向けに製品化していましたが、このリムにはカーボンが使用され、少し上級のグレードになります。


 表面のロゴプリントは白を基調とし、上下リムともほとんど同じデザインであるのに対し、裏面は黒を基調として上下リムのデザインをまったく異なる図柄にしています。カーボンリムとはいえ、中級者レベルを想定したリムなので、価格もそれほど高価ではなく、塗装の中にホコリが塗りこめられてしまっている部分もありますが、全体の仕上げ自体は悪くありません。グレードに相応するところかもしれませんが、リムカバーは付属しません。


 リムのバット端部分を見ると、竹の繊維の切断面が視認できます。これは36ポンドのリムですが、フォームコアに比較すると全体的に分厚いコアになっています。リムチップの補強は、ベーシックグレードでよく使われているタイプの、グラスファイバーを積層したもののようです。

 中級者グレードであることからも、矢の初速を念頭に開発されたものではないと想像できますが、価格も手ごろであることから引き心地次第では人気が出るかもしれません。Hoytでもバンブーコアの上級者向けリムを製品化していますが、近年の競技形態の変化で長距離を低弾道で飛ばす必要性が減少していることもあり、矢速性能だけではなく、引き心地の変化が期待されているのかもしれませんね。