リカーブボウ  リカーブアクセサリ  DECUT ROCKET LINER INSTRUCTIONS

 多くのアーチェリー用品メーカーがある中で、スピンペインを貼る位置のラインをアローシャフトに書き込むツールである、いわゆるライナーという道具を製品化しているのは、これまでバイターとアルコスポーツ以外にはありませんでした。もっとも、普通のフレッチャーで簡単に代用できることが、そうした製品の少ない理由の一つであるかもしれません。

 そのような中で、中国DECUT社が外観もユニークなライナーを製品化しました。形は名前のとおりロケットのような形状をしています。付属の蝶ネジはロケットの先端に飛び出た、ペイン後端位置を設定するための目盛りが刻まれたボルトを固定するためのものです。


 ロケット先端部の青い部分を回転させると、目盛りの刻まれたボルト部が出入りし、差し込まれたアローシャフトのノック側を移動させる仕組みです。内部には、バイターのトライライナーのようなノックとの嵌合構造はないため、ノックを付けても、付けなくても使用することができます。つまり、ノックとペインとの相対位置の調整機能はなく、あくまで正確な3本の等間隔ラインを引くことに特化しているということです。


 ラインを引くための溝は、アローシャフトの先端側に向かって広くなっていて、溝の上側に沿って線を引くと右ピッチで1.5度傾いたライン、下側に沿って線を引くと左ピッチで1.5度傾いたラインとなるように設計されています。外周に刻まれた白いラインの目盛りは5ミリ幅になっていて、溝の長さは全長で6センチになります。単純にストレートのラインを引くことは考慮していない、思い切った設計です。

 使用できるシャフトは、X10からX7(一部の太いサイズを除く)までほぼすべてのシャフトに対応できるようです。


 この製品でもっともユニークなのが、差し込んだアローシャフトを固定する方法です。本体の両端近くに銀色のリングが二つありますが、このリングを回すと内部に3本の突起がせり出し、アローシャフトを空間の中心に固定するというものです。非常に手の込んだ構造で、ライナー程度の製品に採用する構造としては度が過ぎるのではないでしょうか。そういうわけで、引かれるラインの精度については、バイターもかなわないと思います。