Hoytの旧世代モデルとなるNEXUSとMATRIXです。現役時には、どちらもターゲット競技で使用されるハンドルライザーとして代表的なモデルでした。
MATRIXはターゲットアーチェリーのスタンダードモデルとして比較的長期間使われていましたが、その後継となったNEXUSでは、グリップのピボット位置を大胆に前進させる設計の変更を行ったため、違和感を感じるユーザーも多かったようです。グリップ下部にゴムダンパーを組み込み、センタースタビライザーからの振動ないし共振抑制を狙ったようですが、劇的な効果というほどのものはありませんでした。
スタビライザーのブッシング位置もほぼ同じです。側望ではスリムに見えたNEXUSは、ライザー全体の厚さは増しています。リムボルトは、MATRIXまではステンレス製でしたが、NEXUSでは黒に塗装されたアルミ製になっています。アルミ製リムボルトに変更された当初は、ボルト頂部のレンチ穴底とリムボルト傘部下面の位置が近かったため、リムボルトの破損事故もあったようです。
もっとも大きな変更として目につくグリップ部分です。プランジャーホールの位置を基準にすると、NEXUSではグリップのピボット位置が前進していることがわかります。プランジャー支点を後方に下げることで、矢先のブレを小さく抑えることを狙ったようですが、デフレックス形状が深くなったことにより、同じリムでもポンドダウンしたり、クリッカー位置が大きく変化したため矢尺の変更が必要になりました。
NEXUSの標準グリップはプラスチック製のものですが、このハンドルにはGMX用の木製グリップを取り付けてあります。GMXやFormulaではグリップ内の左または右にプレートを挟み込むことにより、ピボット位置を左右に調整できるようになっていますが、NEXUSではプレートの入る余裕はなく、グリップのみがピッタリと入る幅になっています。
Hoytがハードロックリムポケットと呼ぶリムのアラインメントシステムです。上下のリムポケットに左右からネジ止めされたドエル(合わせピン)のTスロットがリムのスプリングピンを受けることにより、リムのアラインメントが固定されますが、ドエルの左右に薄いワッシャーが2枚ずつ内蔵されています。このワッシャーを左右に移動させることにより、アラインメントを調整するわけですが、サイトウインドウ側のワッシャーだけが位置変更に影響し、反対側は移動したワッシャーのストック場所となります。したがって変更可能な範囲は、最大でサイトウインドウ側のワッシャーを2枚とも抜くか、2枚足して4枚にするまでの範囲になります。
ドエルをネジ止めする際に、レンチのトルクに合わせてドエルも回ってしまいがちになりますが、NEXUSではTスロット中心に六角ボルトが追加され、ドエルの固定が容易になるよう改良されています。
GMX用木製グリップのほうが若干スリムですが、形状的にはほぼ似たような形をしています。木製グリップは天然素材ということもありますが、プラスチックのように最終仕上げまで機械任せではないこともあると思いますが、Hoyt製といえども個体により微妙な差があります。
スタビライザーのブッシングは両モデルともほぼ同様の位置についていますが、NEXUSではロワー側のリムボルトのロックボルト付近にスタビライザー用ブッシュが1つ追加されています。
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