リカーブボウ  ハンドルライザー  DECUT BASHA Pro

 DECUT社の上級モデルとなる「BASHA Pro」です。正月気分に浮かれて凝りもせずに注文してしまいました。「BASHA」がダイキャスト製法によるペイントモデルであるのに対し、「BASHA Pro」はCNC加工のアノダイズカラーモデルということになるらしいですが、見てのとおりデザインはグリップを含めて寸分たがわず全く同じです。重量は材質の違いからBASHAの1.1㎏に対して1.22㎏と若干重くなっています。

 HoytのGMXと比較してみると明らかですが、シルエットラインはGMXを踏襲しています。異例の長寿命モデルであったGMXも廃盤になってしまいましたので、軽めのGMX代替ハンドルといったところでしょうか。


 リムポケットも「BASHA」、「BASHA Pro」ともまったく同じ構造です。ティラーボルトはBASHAが可動式であるのに対し、ステンレス製の固定型ティラーボルトになっていますが、これが定められた仕様であるのかどうかはわかりません。メーカーが公開したカタログというものがなく、ロットごとにグリップがウッドになったり、違うパーツが組み込まれるのは中国製品によくある話です。

 材質が異なるのに、まったく同じデザインでは強度的な配慮はどうなのかという気もします。デザインが同じでも、価格にかなり違いがあるので、BASHAが実用面で問題ないなら、Proの存在理由がないんじゃないのかなとも思います。マーケテイングがまだ手探りの段階なのかもしれませんね。


 製造方法も違いますが、BASHAに対して高価であるだけに、仕上げについてはまったく問題ありません。ネジ穴の加工もきれいで、リムポケット内部の仕上げも文句なしです。

 ティラーボルトのネジピッチも、BASHA同様、ピッチ間隔の大きい7ピッチになっていて、ロックボルトも平たいものが使われています。実用面では問題はないと思いますが、このように平たいロックボルトにせざるを得なかったのは、リムポケット深さが足りなかったからではないのかとも思います。

 本家のホームページの写真ではグリップがウッド製でしたが、BASHAと同じコンパウンドのグリップ形状に似たプラスチック製のものが使われています。スペーサーの移動によりグリップ位置を左右にシフトできる構造も同様です。

 アノダイズカラーで7色用意されているようですが、このグリーンを含めて、発色は一般的なものより淡いものとなっています。