ストリング > ストリングのワンポイント
≫ ストリング選択のポイント
これまでのボウレングスに関する各メーカーの傾向としては、Samickを除き、自メーカー同士の組み合わせでは、ストリング長をHoytとほぼ同様で適正になるよう合わせていたようですが、リム単独で比較した場合、わずかですがHoyt製リムの方が短く、韓国メーカーのものが若干長めになっているので、それを念頭にストリングを選ぶ必要があります。また、Hoyt製であっても、2013年以降のGrand Prixシリーズと呼ばれるようになった現行のリムでは、Formulaシリーズに合わせて旧型のリムより長めのストリングに適合するようになっていますが、Cartel製の入門用リムなどのマイナーな製品もこの長さに合わせているようです。 リカーブボウでは、ストリングの長さの選択だけでもこのように複雑であり、まずは適正なブレースハイトにセッティングしなければ、チューニングのスタートポイントにも立てません。近年のストリング素材はHMPEと呼ばれる高密度ポリエチレン繊維が主体であり、軽量、強靭、伸びないという特性から、ダクロン製ストリングしかなかった時代の常識とされていたブレースハイトの高低や、ストランド数の増減チューニング方法は、必ずしも今日の弓具に通用するものではなく、時代に合った自分なりのベストセッティングを見つけることが必要になっています。
・ストリングの原糸素材
HMPE繊維自体も改良が進み、より伸びの少ない新素材のストリング原糸も製品化されています。以前から定評のある銘柄との射ち比べで、どんな違いがあるのか楽しみなところです。重量的には必ずしも軽量化の方向ではないようですが、弾性率の向上によりサイトアップも期待できるようです。そのほか、原糸は銘柄により、ストランド数に影響する太さデニールの違い、ストリング重量に影響するワックス量の違い、ダイニーマ繊維かスペクトラ繊維かなどの違いもありますので、これらの特徴を選択のポイントとしてください。なお、ベクトランを混紡し、伸びの影響を排除した銘柄もありますが、Win&Win製のリムでは使用を推奨していないので注意が必要です。
・ストリング原糸のストランド本数
何本の原糸で構成されたストリングを選択するかということですが、ダクロン時代のストリングはストランド数が少ない場合、伸びがより大きくなってアローのリリースポイントが大きく変化するため、スパインの合わないアローシャフトを強引にチューニングする手段としても使われましたが、最近の原糸素材は極端に伸びないこともあり、センターサービングに使うサービング糸の太さと合わせて、ノックフィット、溝サイズに合わせることだけを考慮すれば良いと思います。ただし、高ポンドリムでストランド数の少ないストリングを使用する場合、HMPE繊維の数少ない欠点のひとつであるクリープと呼ばれる不可逆性の伸びが生じやすくなり、結果的にストリングの寿命を縮める事になりますので、高ポンドの場合は+2本のストランド数とそれに合わせたLサイズのノックを使用するとよいでしょう。ただし、多くのアーチャーが勘違いしているように、ポンド数の強弱に比例させてストランド数を増減させるのではなく、あくまでも優先させるべきは「ノックフィット」です。Sサイズノック、Lサイズノックの使い分けに基準があるわけではありませんが、近年のストリング原糸は非常に強靭で軽量ですので、大まかな目安としては実質40ポンド以下であればSサイズ、それ以上でLサイズノックとし、その太さに合わせたストランド数のストリングを使用すれば問題ないでしょう。もちろん、40ポンドが絶対基準ではありませんし、高ポンドでSサイズノックを使用しても問題があるわけではありませんが、チューニングの安定性で判断するようにしてください。低ポンドの弓に対しても、ストランド数の優先すべきポイントは「ノックフィット」であることを忘れないでください。
・ストリングのツイスト
ボウレングスに合わせたストリングサイズの選択は当然として、適正なブレースハイトへのチューニングはツイストを組み合わせることになります。ツイストは、ストリングを上から見てロワー側のエンドループを時計回りに10~60回転の範囲で捻ることにより適正ブレースハイトに収まるように調整します。ツイストの最初の10~20回転の範囲では、ブレースハイトの変化は小さなものですが、それを超えると1回転増すごとの変化が大きくなります。また、ストリング原糸自体のデニールが細いものより太いもののほうが、ツイストによる変化が大きくなります。 ツイストの方向について、左利き用のストリングは反時計回りにツイストするという都市伝説を信じている方も多いようです。エンドサービング、センターサービングの巻き方向が左利き用にストリングが作成されている場合はそのとおりだと思いますが、かなりの回転数をツイストしてから使用することが前提となっている近年のストリングでは、あえて左利き用のストリングを作成する必要はないと考えます。ツイストする方向をサービングの巻き方向に合わせて時計回りにすることさえ守れば、右利き用、左利き用を区別する必要はありません。当然、サービングの巻き方向と逆方向にツイストしてしまうと、サービングが緩み、サービング割れの原因となります。
・ストリングの伸び
HMPE繊維が非常に伸びにくい素材であることは事実ですが、全く伸びないということではありません。ストリングを構成する原糸一本一本のテンションのばらつきもありますが、使用を開始してからブレースハイトが安定するまでの伸びも考慮しておく必要があります。SHIBUYAでは安定するまでに1000~1500射を必要とし、スペクトラ系では1/2インチ、ダイニーマ系では1/4インチの変化が出るとしています。いずれにせよ、ストリングの長さを最初に選択する場合、使用初期の伸びも考慮しておく必要があります。ストリングの長さの微妙な調整はストリングツイストの増減によって行いますが、長すぎるストリングを極端に多いツイストで使用することはやめてください。綿密に設計された弓具およびストリングの性能を台無しにしてしまうことになります。
≫ もっとストリングを気にしてみませんか?
新型のハンドルライザーやリムを使っていても、ストリングに無頓着になっていませんか。ファストフライトやダイニーマのHMPE製ストリング原糸の登場により、それまでのダクロン製よりも強度が飛躍的に向上したことから、破断の心配がほとんど無用になったこととも関連していると思いますが、ストリングは重要なチューニング要素であり、弓具の性能にも影響を及ぼします。性能とはいっても、まず、弓具が正しくセッティングされていることが基本ですが、違うストリング素材への変更でシュート感覚は大きく変化します。ストリング原糸は主にBCY社、Brownell社の2社でそのほとんどを供給していますが、それぞれで数多くのブランドが商品化されています。繊維原料は、さまざまなグレードのダイニーマ繊維を利用したものが多く、シェアは少ないもののスペクトラ繊維製のストリングにも熱烈なファンがいます。これらのHMPE繊維にベクトラン繊維をミックスすると安定性が向上するため、メーカーはブレンド割合をさまざまに工夫しているようです。 こうした最新情報はメーカーのホームページで検索することになりますが、BCYでは比較的詳しく紹介してくれていて参考になります。それに対し、Brownellでは情報が古いままで、最新の製品についても説明が十分ではない状態なのが残念なところです。ただし、アメリカ国内のアーチェリー関連のBBSでは、業界関係者が積極的に情報発信しているようです。 以下にBCY社ホームページ上のFAQで参考になる部分の抜粋を翻訳してみましたが、次のようなことが記載されています。
◆ クリープとストレッチの違いとは
クリープとは、弾力性に基づく復元可能な伸びを意味するストレッチとは異なり、復元しない伸びのことをいいます。ストリングがクリープを起こすと、弓のチューニングに影響を及ぼし、コンパウンドボウではドローウエイトやドローレングスが変化してしまうため問題になります。
◆ クリープを起こさないストリング素材はありますか。
BCY-X、450Plus、452X、ではクリープを起こしません。これらの製品は、ダイニーマ繊維とベクトラン繊維を混紡したもので、ベクトランはアーチェリーで負荷される範囲内では完全に安定していてクリープを起こしません。
◆ クリープを起こさないストリング素材を、すべての人が使っていないのはなぜですか。
多くのアーチャーは最大限のアロースピードを求めますが、ベクトラン繊維を混紡した製品では、素材の100%がダイニーマあるいはスペクトラの製品に比較し、わずかに劣ってしまうためです。
◆ 最もアロースピードの向上が期待でき、クリープも起こさない製品は。
コンパウンドボウのストリングおよびバスケーブルには、20~24ストランドのBCY-X、452X、Trophyの使用を推奨しています(バスケーブルには12~14ストランドの450Plusもお薦めです)。リカーブシューターに人気のダイニーマ製8125GやDynaflight97であっても、そのクリープ量はわずかしかありません。
◆ ストランド数を減らすとアロースピードが速くなるのですか。
最新の強靭なストリング素材であれば、ストランド数を減らしても安全性に問題はなく、アロースピード向上も期待できますが、ノックと噛み合うセンターサービングが適切な太さになっていることが重要です。ただし、メーカーが推奨するストランド数より少なすぎる場合、弾性エネルギーを吸収するストリング質量が不足するため、発射後の振動が大きくなります。少ないストランド数で使用した場合、ダイニーマやスペクトラなどのHMPE繊維では、高温下や高ポンドで使用するとクリープが大きくなるので注意が必要です。
◆ メーカーは使用するストリング素材を指定しているのですか。
メーカーは、主に安全性や性能を選択の基準にしています。性能とは、アロースピード、伸び、振動、耐久性などであり、メーカーは広範なテストを行い、安全性を最優先に基準を設定しています。
◆ 弓の購入時に付属していたものと異なる種類のストリングは、使用できますか。
メーカーで使用するストリングを厳密に指定している場合を除き、使用可能です。指定外のストリングを使用しても保証外にならないか確認し、正しいストランド数のストリングを使用してください。
◆ ストリングには、それぞれに特別なワックスが必要なのですか。
そうでもありません。ストリングにワックスが必要な理由は4つあります。
1.繊維同士が擦れあわないよう潤滑する。
2.原糸同士の密着を保持する。
3.ストリングを保護する。
4.水分の吸収を抑える。
BCYでは、ストリングの内側からも外側からもうまく潤滑されるよう、十分に液体合成ワックスを加えています。これは繊維同士の摩擦防止の基本的な保護と原糸の密着が目的で、通常は粘着性のあるワックスが使われます。この段階で潤滑性能の高いシリコン含有ワックスが使われると、とくにフレミッシュストリングのような編み上げストリングでは、作製が困難になってしまいます。ただし、ストリングの完成後は、シリコン含有ワックスは浸透性があるため、原糸の内側からも外側からも潤滑性能を期待できるのでおすすめです。ワックスは、指、布、セーム皮などを使用し、定期的に塗り込むようにしてください。
◆ ストリングのサービング部分にワックスを使用しても問題はありませんか。
特別に磨耗する部分以外には不要です。クロスボウのセンターサービングは、つねに潤滑されている必要がありますが、コンパウンドボウおよびリカーブボウのセンターサービングでは必要ありません。
◆ ストリングは何回転捻ったらよいのでしょうか。
ストリングをツイストするのは、3つの理由があります。
1.原糸を束ねて固める。
2.クリープで伸びたストリングを短く調整し、ドローレングスを合わせる。
3.ピープサイトの回転を補正する。
標準的なコンパウンドボウでは1インチあたり0.5~0.75回転、60インチのストリングであれば30~45回転になります。クリープを起こさないストリング素材を使用しているのであれば、これ以上ツイストを追加する必要はありません。シングルカムのコンパウンドボウでは、ストリングも長くなるため、より多く回転させる必要があります。ツイストした回転数が多いほど、ピープサイトの回転は小さくなる傾向があります。
◆ ストリングのツイストでクリープを減らせますか。
そうでもありません。スペクトラやダイニーマなどのポリエチレン繊維は、高温下、高張力のもとではクリープを起こしてしまいます。ツイストはクリープで生じた伸びを補正するだけで、クリープを防止するわけではありません。
◆ カラー原糸と、白または黒の原糸で、耐久性に差はありますか。
ありません。
◆ カラー原糸と無着色原糸では、ストリング原糸の太さに違いがありますか。
それぞれの原糸は、同じサイズの原繊維素材から製造しています。ソリッドカラーの着色で、とくに蛍光色の場合は、より多くの顔料が必要になるので、これが最終的に完成したストリングの太さに影響する可能性はあります。
◆ ストリングの寿命はどれくらいですか。
さまざまな要素が影響しますが、基本的にはシュート数と用具のコンディションによります。キャリパー式リリーサーで高ポンドの弓を使用している場合には、ストリングをこまめにチェックする必要があります(Dループを使えばストリングの延命ができます)。低ポンドの弓や、フィンガーシュートの場合は、磨耗も大幅に減るため、ストリングの寿命も長くなります。ルールがあるわけではありませんが、ストリングの手入れとチェックはアーチャーの責任です。何千射にも耐える高品質な最新素材を使用していても、磨耗はもとより、太さの変化や過剰なピープサイトの回転は、サービング下で原糸断裂の可能性があるので、あわせてチェックする必要があります。
ストリングが破断する原因はさまざまですが、もっとも多いのはコンパウンドボウのカムまたはホイールの傷によるものです。シュート前の点検はアーチャーの責任であり、ストリングのチェックと手入れは適切に行ってください。
◆ センターサービングには、何を使えばよいのでしょうか。
スペクトラとポリエステル繊維を複合した#62サービングは耐久性の面で、とくにリカーブで人気があり、.018、.021、.025の3種類の太さの製品があります。62XSサービングも同様の構成ですが、スペクトラ量を増やしているため耐久性も向上しています。フィンガーシューターには、100%ブレイデッド・スペクトラを素材としたHaloサービングも好評です。
◆ エンドサービングには何を使えばよいでしょうか。
リカーブやロングボウについては、No.400nylonがよい選択です。もう少し耐久性を求める場合は、Haloも人気があります。
最近のコンパウンドボウのエンドサービングには、ツイスト構造のスペクトラ素材のものをおすすめします。3Dなら、十分な耐磨耗性によりストリングがカムトラックから外れることもありません。より細いサービングが必要であれば、3Dより細いスペクトラ製ツイスト構造の2Xもあります。.008インチサイズのものなら、3Dの約半分の太さになります。細くて耐久性もある.014インチサイズのHaloもおすすめです。
.018インチサイズのNo.62や62XSも、滑りにくさのためサービングが割れにくく、エンドサービングとして使われていますが、十分な耐久性があるか判断のうえ使用してください。
◆ サービングは、どれくらいの強さで巻いたらよいのでしょうか。
サービングが動いたり、割れたりしないためには、十分な強さで巻かなければなりません。特定の強さがあるわけではありませんが、強く巻きすぎた場合は問題が出る可能性もあります。動きの大きいセンターサービングやエンドサービング内部のストリング原糸の損傷に注意しなければなりません。曲率が大きいためサービングの割れを起こしやすいカム周囲部分のサービングには、接着加工を施した黒カラーのNo.3D、.014Halo、.018-62XSをお試しください。
◆ スペクトラとダイニーマの違いは何ですか。
両者に大きな違いがあるわけではなく、両者ともHMPE(高分子ポリエチレン)素材と呼ばれます。開発したのは欧州のDSM社で、米国ではアライドケミカル社が製造認可を受けています。BCYでは、1995年にSK65ダイニーマを原料としたアーチェリー向けストリング原糸DynaFLIGHTを発売しました。さらに、1997年にはDSM社がより強靭でクリープの少ないSK75ダイニーマを開発したため、BCYもこれを原料にしたDynaFLIGHT 97の販売を開始しています。
スペクトラとダイニーマには、製造工程上のわずかな違いはありますが、アーチェリー用ストリングとしての性能に大きな違いはなく、糸を構成する繊維本数や撚糸方法が違う程度です。一般的には、SK65ダイニーマはスペクトラ1000相当であり、SK75ダイニーマはスペクトラ2000相当になりますが、スペクトラ2000はアーチェリー用ストリング素材としては重いため、製品化されていません。
従来から使われていたストリング素材に対し、スペクトラとダイニーマは強靱性と耐久性が大幅に向上しており、強靱性の向上はクリープ量の減少と相関しています。
スペクトラとダイニーマに関する技術情報はインターネットで検索できますが、スペクトラとダイニーマの製造が認可されているのは、日本の製造業者を含めて2社のみであり、中国で製造されたHMPE繊維は、これらの名称を使うことはできません。
◆ 452XやBCY-Xは、毛羽立ちしやすいのですか。
ストリングは、定期的なワックスなど適切な手入れがされていないと毛羽立ちやすいものですが、452が他のストリングと比較してどうかという観点からお答えします。
初期の452ストリング原糸は、潤滑にシリコンを使用していました。それは標準的なワックスをブレンドしたものではなかったため、早期に乾燥してしまい毛羽立ちの原因となりました。
現在ではシリコンのみを潤滑に使用しているわけではなく、特殊配合のワックスを使用していますので、他のストリング製品と比較しても毛羽立ちしやすいということはありません。452は、452Xという製品名に変更され、新製品であるTrophyも同様の処理がされています。
452XとTrophyは、約33%のベクトラン繊維を含んでいますが、BCY-Xではこれを13%に減らし、毛羽立ちしにくくするとともに、耐久性とアロースピードを向上させています。
◆ ストリングは、どんな弓に使っても同じ性能になりますか。
なりません。太さの細いスペクトラやダイニーマを原料とした8125などの製品では、アロースピードの向上を期待できますが、安定性に注意する必要がでてきます。
コンパウンドボウでは、カムトラック幅のデザインに差があり、これが広いものではベクトランをブレンドしたBCY-X、452X、Trophyでも、8125に対して大きな差は出ません。カムトラック幅の狭いデザインの弓にベクトラン含量の多いストリング使用すると、トラック脱落の危険性も出てきます。
実際に使用しているベテランアーチャーに意見を聞くべきで、それぞれのストリングがどんな弓にも使えると考えるのは間違いです。
◆ Dynaflghtと8125で強靱性に違いはありますか。これまでDynaflightを使って16ストランドのストリング、14ストランドでケーブルを作成していましたが、8125に変更するにあたり、ストリングは18ストランドにしましたが、十分な強さがあるならケーブルは14ストランドのままの方がアロースピードが出るのかで迷っています。また、エンドサービングは、.016のNo.2Dと.018のNo.2Sのどちらがよいでしょうか。
DynaFLIGHT97と8125のどちらも高品質なダイニーマ繊維を原料としています。DynaFLIGHT97は8125よりも23%太いので、18ストランドの8125と16ストランドの97は同等の強さであることと合わせ、安定性も期待できます。
8125では、18ストランドでの使用をおすすめしますが、ケーブルには20ストランドあるいは452Xへの変更も考えてみてください。8125は、最もアロースピードが期待できるストリング素材ですが、ストランド数を少なくしすぎると、高温下、高ポンドでの使用でクリープが出やすくなります。
エンドサービングについては、3Dも2Sも同等の強さと耐久性があります。3Dは3本縒り構造で細く、しっかりと巻けるため人気があります。Halo.014や.008のスペクトラもおすすめです。
◆ 以前のストリングはダクロン製でしたが、それがFastflightになり、最近ではダイニーマやスペクトラ、HMPEという名称を目にしますが、もっともよいストリング素材はどれでしょうか。
HMPEは高分子ポリエチレンの略号で、スペクトラもダイニーマもHMPEです。BCYでは、ほとんどのストリング原糸にダイニーマ、サービング原糸にスペクトラを使用しています。製品の説明では、スペクトラもダイニーマもHMPE製としています。スペクトラとダイニーマのどちらも非常に強靭な素材ですが、SK75やSK90などのダイニーマの方が伸びも少なく、強靱性も勝っていると考えています。適正なストランド数で使用していても、ストリングの断裂は、弓側の傷による磨耗など原因はさまざまです。
何がベストなのかについては、ストリング素材に適した太さのHMPE繊維の中ではもっとも強靱性のある、ダイニーマSK90かSK75がよいと考えています。BCYのストリング製品は100%ダイニーマか、ダイニーマとベクトランを混紡したものになっています。
◆ 現在のリカーブボウにもっとも適したストリング素材はどれでしょうか。
近年のリカーブボウは、高性能なストリングでの使用が前提となっています。リムチップの破損が心配ならダクロンを使えばよいでしょう。どのストリング素材がリカーブボウにベストなのかについて答えるのは簡単ではありません。ヴィック・ワンダリーやブッチ・ジョンソン、エド・エリアソンなどのリカーブトップシューターは、われわれの製品である8125やDynaFLIGHT97を使っています。明確な推奨理由が示せるわけではありませんが、強靱性と耐久性の高い基本性能がダイニーマにはあります。短いドローレングスで、弱いポンド数であっても、ストランド数を減らすことでアロースピードを上げることができます。新しい製品のBCY-Xもリカーブボウで優れた性能を示しています。
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