コンパウンドボウ  リリーサー  Topoint TP420

 最近、アマゾンでも販売されている中国Topoint社のリリーサーTP420です。これまでの中国製リリーサーは、既存の有名メーカーの製品外観に似せてはいるものの、内部機構は異なり、精度、調整機能とも不完全のものが多く、Youtubeでは極端に安価な中国製リリーサーの問題を扱ったものも少なくありません。ところが、このTP420は、写真のような豪華な缶ケースに入れられ、二重のウレタンスポンジに埋め込まれてパッケージされています。欧米メーカーの数万円もするリリーサーでも、透明な使い捨てブリスターパッケージであるのと大違いです。リリーサー本体についてもオリジナルのデザインで、大きく湾曲した3本掛けデザインに見えますが、実は小指の取り掛けパーツを追加でき、4本掛けにすることもできるようになっています。


 最近の中国製アーチェリー用品には、きれいにまとめられた取扱説明書が付属することが多くなりましたが、これにも写真のようなカラーの取扱説明書が付属します。表面は英語版ですが、裏面は同じ構成の中国語版になっています。

 小指用の取り掛けパーツの取り付け方と、基本的操作方法、付属品を説明する内容になっています。実は、このリリーサーはトリガー圧(感度)とトラベル(動作長)が調節できるのですが、その調整方法については一切説明されていません。リリーサーの使用経験が浅いアーチャーでは、調整機能があることを知らず、未調整のまま使いにくい製品と評価してしまう可能性も大きいと思われます。なんだかもったいないと思います。


 トリガーの前方にある大きめの六角ネジがトリガー圧の調整ネジで、その脇にある小さい六角ネジが調整ネジを固定するロックねじになります。付属するスペアスプリングは、この調整ネジを抜き取って交換すると想像できますが、知識のない初心者が扱うにはハードルが高いと感じます。

 コッキングボタンの前方にあるのがトラベル調整ネジで、その脇のネジがそのロックねじになります。

 トリガーレバーの調整範囲は広く、大柄な手から小ぶりな手まで問題なく調整可能と思われます。

 


 フックジョーの形状は、どこかで見たようなデザインです。TruBallのものにそっくりです。クローズドジョータイプで、しっかりと閉じ、がたつきもないのので、安心して使用できそうです。付属品にDループ用のトリガーロープが含まれいるのは初めての経験ですが、なかなか親切な配慮です。

 数万円もする高級リリーサーと感触が同等というわけにはいきませんが、実用的なリリーサーが登場したと思っています。カラーバリエーションも豊富にあるので、アマゾンで販売中の製品カラーを確認してみてください。