コンパウンドボウ  ランチャー(レスト)  SPOT HOGG WHAMMY

 フォールアウェイタイプに分類されるSPOT HOGG Whammyレストです。一般的なフォールアウェイレストの動作と異なり、レスト部分を矢のフェザーが通過する一瞬だけランチャーが下降する仕組みです。発射の一瞬を除き、常時ランチャーが立ち上がった状態であるため、矢がレストから落下しにくく、ハンティング用としても需要があったようです。現在は廃盤となっているようですが、初期型と後期型で3種類の違うランチャーアーム形状があるようです。

 


 レスト本体の後部に真鍮製のトリガーアームがあり、このアームがリップコードにより引き倒されると、ランチャーアームが一瞬だけ沈み込むというのが、このレストの基本的動作です。リップコードは、トリガーアームを倒した状態で、ドローイングで上方に動くバスケーブルに少し張力のかかったまま連結しておきます。ドローイングに伴い、リップコードが緩みたるんだ状態になるので、スプリングの力でトリガーアームが自動的に立ち上がります。リリースにより、リップコードを連結したバスケーブルが下方に強く引かれ、トリガーアームを引き倒し、この間にランチャーアームが一瞬沈み込む動作をする、といったセッティングをすることになります。

 


 トリガーアームの動きに伴い、ランチャーアームが沈み込む様子です。トリガーアームがこれよりも引かれると、ランチャーアームは弾かれたように立ち上がります。このランチャーアームの一瞬の沈み込みのタイミングを矢のペイン通過と一致させるように調整するのが、このレストのチューニングの肝になりますが、なかなか簡単にはいかないようです。

 


 トリガーアームがいっぱいに引かれると、ランチャーアームを下方に引っ張る力が解除され、スプリングの力でランチャーアームが再度立ち上がります。この動きは一般的なフォールアウェイレストより5倍速いということですが、リップコードがバスケーブルの動きに伴い、勢いよく下方に引かれるため、レストの固定が甘いと簡単に緩んでしまうこと、カムタイプによりバスケーブルの移動量が異なるため、トリガーアームに2か所あるリップコード連結穴を選択しなければならないこと、ペインが確実にランチャーをクリアしているかパウダーテストが必要になることなど、使いこなすにはかなりハードルが高いレストであるようです。