PSEのSupraは、2011年に発表されたモデルですが、現行と同じMini EVOカムを装着したのは2012年からです。その後、細部の改良を経て現行のSupra MAX MEになっています。アクセル間は37.25インチ、ブレースハイト7インチ、重さ2.040g、ドローレングス25.5-30インチ、レットオフ75%のスペックとなっています。ターゲット用モデルとしては、比較的安価で入手しやすいコンパウンドボウであり、アーチェリーワールドカップでも使用している選手が見受けられます。

 カムは、ハイブリッドと呼ばれるタイプのMini EVOカムで、比較的サイズが大型のカムです。レットオフの75%は変更できません。

 

 アッパーカムの左側です。カム外周に見える穴は、ドローレングスに連動させてドローストップ位置を変更移動させるためのもの、内側の赤いモジュール周囲に見える穴が、同様にモジュール位置を変更する穴で、1/2インチ刻みでドローレングスを調整できます。

 アッパーカムの右側です。ドローストップとカムモジュールはこちら側に装着されています。モジュール位置の変更は、基本的にはボウプレスを必要としませんが、ポジションによってはリムがじゃまになる場合もあります。


 ロワーカムの左側です。アッパーカムと同様に、ドローレングスに連動するドローストップおよびモジュール位置変更用のネジ穴がありますが、形状は大幅に異なります。

 ロワーカムの右側です。アッパーカム同様、ドローストップとモジュールは、こちら側に装着されています。ハイブリッドタイプのカムですので、見えているケーブルはコントロールケーブルとヨークケーブルになります。


 

 ケーブルガイドは、一般的な単純ロッド形状のものから変更され、スライド部分に樹脂部品を装着した柔軟性のあるカーボン製ケーブルガイドに変更されています。この樹脂部品が摩耗した場合には交換できるようスペアパーツもラインアップされていて、2本のネジとワッシャー型のナットで固定されています。ただし、このネジは振動により緩む場合があるので注意が必要です。小さいので紛失しないよう注意する必要があります。

 ケーブルスライドは一般的な形状のもので、PSEモデル全般に標準装着されているものと同じもののようです。

 

 グリップ部分の形状です。B.E.S.T. RAPTOR™(Biomechanically Ergonomic Slim Throat)と名付けられており、以前のX-Forceのものよりも、手のひらの当たる部分が幅広になっています。

 

 リムボルト部分です。この部分も変更されてきており、2012年モデルまではボトムから6回転までとされていたものが、2013年モデルから10回転までに変更されています。

 

 CENTER ROCKリムポケットと名称が付けられ、これも以前のモデルから変更された部分です。これに伴い使用するリムの型番も変更されています。

 

 ストリングバックストップは、以前の直線的な形状から変更され、ラバーヘッドの位置をある程度自由に変更できるようになりました。ただし、気をつけなければならないのは、調整ネジがヘックスローブのT-15になっていることです。カムのドローストップの固定にもこのネジが使用されており、このコンパウンドボウの調整にはヘックスローブレンチは必須となります。