アローコンポーネント  アローシャフト  Victory V-Force

 

 Victory V-Forceの完成矢です。基本的にPink Projectの完成矢と同じ構成です。なんといっても安価に入手できるのがとりえです。

 V-Forceは、オールカーボンのハンティング用アローとして販売されていますが、ターゲット用としても精度は十分です。コンパウンドの競技ルールも50メートルに特化されていくようなので、むしろ最近流行の太めのシャフトとして時流にあっています。インドア用として使うのも良いと思います。ただし、あらゆるカーボンシャフトに共通していえることですが、硬い畳に近距離で射ち込むと、ポイントの挿入末端部分にヒビが入ることがあるので注意が必要です。

 

 Pink Projectでは、畳に刺さった矢の抜き取りに苦労するシャフトでしたが、標準のV-Forceではシャフト表面が「ICE」コーティングという潤滑加工されているため、抜き取りで苦労することはありません。

 

 ハンティング用である証でもありますが、ベインは「Blazer BROADHEAD VANE」が標準装着されています。高さのある比較的柔らかいゴム製ベインで、修正力も十分です。標準付属のポイントの先端が尖っていることもありますが、至近の弾着ではかなりの確率で隣接矢の羽根に穴を開けて貫通します。

 

 ベインとノックのカラーは何種類かあるようですが、購入時に選択できないことになっています。ノックの色は2枚のヘンフェザーの色に合わせてあるようです。

 ポイントは100グレインか80グレインかを選択できます。これは100グレインのポイントです。見たとおり、非常に短いポイントなので、一般的なホットメルトで接着すると、畳への弾着時の摩擦熱で徐々に緩んできて、畳の中にポイントを置き去りにすることになります。そうしたこともあって、このポイントの接着は瞬間接着剤系を使ったほうがよいようです。

 標準装着のノックについては、フィット感も良好で使用上の不満はありませんが、太いシャフトと尖ったポイントにより、継矢の確率が非常に高くなります。そのため、標準ノックはあえて使用せず、ノックピンで使用するようにしています。

 

 ピンノックは、一般的にはEASTONを使っている方が多いと思いますが、低コストなシャフトに合わせて、BOHNINGのピンノックを使用しています。精度的にはEASTONに較べられるほどのものではなく、写真に見られるとおり、ピン穴周囲にバリが飛び出しているものが数多く見られます。1ダース購入しても、千円でお釣りが来るので文句は言えません。コストを無視すればEASTONのGピンノックがコンパウンド用としては最良のものではないでしょうか。