Sanlida HERO X10仕様変更?

 通販で大手の「あちぇ屋」さんでもSanlida HERO X10を仕入れたようです。付属品の状況から見て、ベルギーのさまざまなメーカー製アーチェリー用品を取り扱う総合卸売のSSA Sporting GOODSから仕入れているものと推測されます。あちぇ屋さんのウエブで紹介されている写真を見て気になったことがあります。HERO X10のカム構造については当ホームページですでに紹介させていただいていますが、あちぇ屋さんの写真では、ドローストップの形状が異なっていて、レットオフの変更は太さの違うドローストップ3種を交換するようになっているようです。当方が仕入れたX10は、昨年の12月に組立検品されたものを本社から仕入れたのですが、ベルギーを経由して輸入されたものとどちらが新しい仕様なのかわかりません。あちぇ屋さんのものは、レットオフの変化量は65%、70%、75%となっていて、1/8インチ程度のドローレングスの変動があるようです。当方の仕入れた製品では、65%、68%、70%を偏心ドローストップポストの回転で変更するようになっていて、ドローレングスの変動が目立たない範囲でのレットオフ変更になっています。

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コメント: 4
  • #1

    読者 (火曜日, 12 3月 2019 21:13)

    いつも楽しく拝見させて頂いております。
    記事とは無関係で申し訳ありませんが、sanlidaのmiracleX10ハンドルについて教えて下さい。

    リムはメジャーメーカーの物でも問題なく装着可能でしょうか?またリムボルトは何回転まで緩めて使用できるのでしょうか?
    ご教授の程、よろしくお願いします。

  • #2

    管理者 (火曜日, 12 3月 2019 23:54)

    お問い合わせありがとうございます。
     miracle X10には派生モデルとしてKINETIC STYLIZEDなどがあります。シルエットは同じですが、表面の仕上げ、グリップの形状、リムアラインメントシステムのバリエーション、リムボルトのデザインなど細部が異なります。SANLIDA社はKINETICにOEM供給するとともに、オリジナルブランドとしてAthletic 7として細々販売していたようですが、製品バリエーションをX8、X9、X10と整理したことに伴い、表面加工を大幅に変更してトップグレードのハンドルとしたものです。カタログ上ではリムアラインメントシステムは、ボルトシステムとブロックシステムの2種類あると説明されていますが、実際には精度の高いワッシャーを移動させるボルトシステムしかなく、ブロックシステムはOEM用に使われているようです。
     リムはILF方式ですので、当然、すべてのメジャーメーカーのものが装着可能です。リムボルトについては、miracle X10では確認はしていないのですが、姉妹モデルのMythⅡではネジピッチが10ピッチしかなく基本的にいっぱいに締め込んだフルボルトの状態で使用するようになっているようです。フルボルトの状態で自然なティラー差も出るようになっているので、リムボルトの出し入れによるポンド数の増減は不可能ではないにしても、ティラー調整の範囲にとどめたほうがいいようです。ただし、あくまでMythⅡで確認しただけですので、Miracle X10も同様であるかはわかりません。記事で解説したように、リムボルトは非常に凝ったデザイン加工がされているもので、KINETICに装着されている単純テーパー形状のものとは異なるので、KINETIC STYLIZEDについても事情は異なるものと思います。

  • #3

    読者 (日曜日, 17 3月 2019 00:18)

    ご回答ありがとうございます。
    キネティックのスタイライズドがリムのメーカーによって使えるものと使えないもの(きちんとはまらない)があると聞いたので気になりました。

    話は異なりますが、miracleX10のリムは同メーカーの最上位機種と思いますが、これはどのメーカーの何のリムと同じとかあるのでしょうか?

  • #4

    管理者 (月曜日, 25 3月 2019 21:48)

    ここのところ、少しバタバタした用事があったため、投稿の確認をしていなかったため、回答が遅くなったことをお詫びします。
     さて、「きちんとはまらない」という理由はさまざまあると思いますが、ひとつはリムのデタントピンが埋め込まれているダブテイルの長さが短すぎる、あるいはリム端のバット部の厚みが厚すぎてリムポケットが窮屈になってしまうことがあります。リムの接合方式であるILF、正式にはHDSシステムは、こうした部分の明確なサイズ規定はあいまいなようで、Win&Winのタワーエフェクト構造のリムが登場した時にも、似たような混乱があったように記憶しています。現在では、一般的な競技用リムであるなら、このような問題はないものと思いますが、旧KAPブランドやCartel製など一部の入門者向けリムでは明らかにサイズの異なるものが存在し、装着できない可能性も否定できません。さらに近年、ヨーロッパ系の特殊なリカーブ形状のリムも普及しているため何とも言えないところです。ふたつめとして、リムボルトの軸の公差、これについてはあちぇ屋さんの以前の記事に解説されていると思いますが、メーカーにより微妙に異なるためリムバット部の溝の奥まで差し込めないというのがあります。これは問題のあった一部のメーカーのシェアが低下したため、あまり聞かれなくはなったのですが、ワールドカップ出場選手が弓具改造でリム接合部のアソビを小さくしていることの影響なのか、最近は同じメーカーのハンドルとリムの組み合わせでも、差し込みがキッチキチになっていることもあると思います。
    スタイライズドにどのメーカーのリムが装着できなかったのかわかりませんが、Hoyt、Win&Winは装着できる設計になっているはずなので、原因はリム側にあると思います。
    SanlidaのX10が他のメーカーのどのグレードに該当するかという質問だと思いますが、どのメーカーでも具体的に比較できるデータを公表しているわけではありませんので、私にもわかりません。ただし、後発メーカーが参入するにあたり中途半端なものをトップグレードに据えることはないと考えています。ちなみにX10は、Athletics A7と呼ばれていた旧型から改良した2代目になります。